民泊の中のひと vol.1 「民泊清掃サービス air’s ROCK 代表取締役 高梨氏」

share,beでは民泊の見える化を目指し、「中の人」への取材を通して、民泊をより身近にイメージできるよう情報を発信していく。その企画の第1弾として、日本における民泊清掃のパイオニアと言われるair’s ROCK♪(エアーズロック)さんが取材に協力してくれた。

彼らはどういったスタンスで、清掃事業を展開しているのか、他では見えない事業へのこだわりを聞かせてもらった。

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「とにかく清掃の品質にこだわり抜いた」

競合となる他社サービスと比べ、差別化できるポイントはどこかと尋ねた時の回答だ。

2014年から国内で先駆けて民泊清掃サービスの提供を開始した同社は、「良いことも悪いことも含めて、他社が今困っている事は全部経験してきている。品質を上げるために逃げずに向き合ってきたと自信を持って言える」と答えてくれた。

その答えの通り、air’s ROCK♪には品質を確保する確かな施策があった。

・徹底した清掃研修

清掃するメニューを決めていて、何をどの順番で行うか、細部までマニュアル化している。

そして、研修が完了するまでスタッフが一人で作業を行うことはなく、必ずテストをパスし、一定のレベルを満たしたスタッフのみが現場を担うようにしている。

・全部屋に清掃マニュアルを用意し品質を維持

部屋ごとでレイアウトや清掃すべき箇所など異なる。そのため、誰が清掃しても品質が担保できるよう各部屋ごとで清掃マニュアルを作成している。

・徹底した品質管理体制

研修とマニュアルによりスキルを維持はできても、仕事に取り組むマインドはどうしてもコントロールしきれない。そのため、air’s ROCK♪では、清掃完了後に管理職が必ず品質確認のチェックを行うようにしている。当然、チェックで基準を下回る箇所があれば手直しを行い、品質を担保する。

air’s ROCK♪さんは責任感が最も強いから良い」

同社では現在も新規案件を積極的に受け入れており、新規案件の実に80%近くが他社からの乗り換えになるのだという。しかし、同社が何か営業をかけて獲得したわけではなく、顧客から依頼が入るのだという。FacebookなどのSNSでは、Airbnbホスト同士のコミュニティーが数多く形成され、その中での口コミから入ることも多いそうだ。

そして、口コミで獲得した新規顧客が更に他の新規顧客を呼び込んでくれるという相乗効果を生み出している。顧客紹介をしてくれた方は、「air’s ROCK♪さんは責任感が最も強いから良い」と言い、今も継続的にサービスを利用し、顧客を紹介してくれるのだという。

顧客の減少が続き、大きく方針転換し今のスタイルへ

民泊清掃を始めたのは今から2年前の2014年。国内で初の民泊清掃サービスとなった。リリース直後から依頼が入るようになり、毎月倍々に顧客が増える状況。事業スタートから3ヶ月目に競合の参入が少しずつ見られるようになり、2015年の10月頃から急激に競合が増え始めた。

「人を採用してやっていくと、全く違うサービスになってしまい、思うように品質を維持することができなかった。お客様が増えるよりも減る方が多かった。」

競合が増え始めた201510月頃といえば、民泊の規制緩和に国が着手するというニュースが報じられ、一躍民泊が注目を集めるようになった時期だ。この時期は、民泊ホストの希望者が多く、それと同時に事業者の参入も相次いだ。同社も事業拡大に合わせ、人員採用を進めるもスタッフの管理が上手くできずに、一時品質が低下してしまったのだという。

そこですぐに方針を転換する。それまでは行っていなかった品質管理体制を設け、とにかく品質の向上に努めた。加えて、顧客が不都合になるような規約などの縛りを無くし、より顧客目線でのサービス改修を行った。

これを機に顧客からの反響が劇的に変わった。顧客から不満の連絡が入る事がほとんど無くなり、口コミから来る新規顧客が増加に転じたのだ。

顧客の要望に応えられるよう、より追求していきたい

「チェックアウト当日に別の新しいゲストのチェックインがあるため、ホストからアーリーチェックインやレイトチェックアウトにも対応して欲しいと要望を頂く事はあるが、まだ対応出来ていない」
このようにホストのニーズは多様で細かな部分があり、そこも含め今後は対応していけるように方法を検討し、継続した顧客満足度の向上と品質向上を追求していくという。

更なる品質向上を目指すair’s ROCK♪の今後の展開に期待したい。

取材協力:民泊清掃サービス「air’s ROCK♪」代表取締役 高梨一樹氏
関連URLhttp://airs-rock.com/