民泊の中のひと vol.4 「”一般社団法人民泊民宿協会” 代表理事 大坂 登氏」

share,beでは民泊の見える化を目指し、「中の人」への取材を通して、民泊をより身近にイメージできるよう情報を発信している。今回は、一般社団法人民泊民宿協会の代表理事 大坂登氏に取材のご協力を頂いた。

いわゆる”普通の”火災保険は民泊運営時の火災を補償できない

賃貸マンションを借りて民泊を運営するホストさんの多くが、一般住宅火災保険に入っておられます。万が一、民泊で宿泊されたゲストが火災を起こした場合、一般住宅火災保険では保険が効かないのです。一般住宅火災保険の場合は、特定被保険者の欄に住居人の名前を必ず書くようになっているのですが、民泊は不特定多数のゲストが出入りするため、「不特定多数の利用者が出入りする営業を行う」という前提が契約に組み込まれていなければならないのですね。

「Airbnbの補償制度があるから大丈夫」は誤解

一般住宅火災保険で事足りると誤解されている方がかなりたくさんおられます。民泊条例や改正旅館業法においても、ホストのリスクになることについての条文が設けられていないため、啓蒙もされていない。民泊ホストを始める前にきちんとリスクについては知っておくべきだと思っています。

Airbnbの補償制度があるから、何か事故があった場合はAirbnbが全て補償してくれると誤解している人も多いですね。Airbnbの規約では、ホストが属する法域において適用される法令の範囲内で適用されます」(参照:https://www.airbnb.jp/terms/host_guarantee)と記載されているのですが、ご存知の通り日本ではまだ民泊新法が成立していないため、民泊を取り扱う法律が存在しないという理由で支払われないケースが十分発生し得ます。

※上記は2016年11月時点のAirbnb規約を参考とした記載です。

どんなケースでも過失割合が0になることはほぼ無い

保険は基本的に過失割合によって、責任と損失額、補償額を決定します。調査員が過失の所在を決めるときに10:0はなく、被害者でも過失が0になることはあまりないのです。必ず1か2はつく、0ではない。施設の中で事故が起きた場合、1、2でも起きた場合は負担をしなければならないということになります。そうなった場合、果たしてどれだけの人が1割、2割の負担に耐えることができるのでしょうか?民泊の運営を開始するために必要な初期コストが約80万円だったとして、最低でも回収に1年以上かかるかと思います。そこに更に賠償が乗ってくると、どうなんだろうと考えてしまいますね。

民泊民泊協会の補償サービス

当協会が提供しているサービスは極めてシンプルに、オーナーに対する損害賠償と施設管理者の責任を問われた際の補償に絞っています。不特定多数のゲストが宿泊する運営状況で、一般住宅火災保険では絶対に補償されない2つに絞りました。利用価格の面においては、ホストの方の負担をできる限り軽減できるよう設定させて頂いています。ホストさんは運営を代行会社に委託している方だと、売上の20%~30%の手数料が取られていて、利益を出すのが非常に厳しいのかなと思い、ぎりぎり1件に対して赤字にならないような価格にしています。

最近、他社様からも保険商品が発表されています。近隣の家が燃えてしまったら、その時の補償をしますという商品が出されているのですが、その場合、燃えたその家の火災保険が効くことになっていますし、失火法という法律で隣家からのもらい火で自宅が全焼してしまったとき、日本の法律では原則として相手に損害賠償を求めることができないとされています。そのため、当協会サービスでは、隣家へのうつり火は補償対象から外し、ホストを守ることを最優先した内容とさせて頂き、最安の価格で提供できるよう組成しました。

物件を変えても補償は適用される

他社様の保険商品では、1つの物件に対して保険をかけて、物件を変えればまた新しい保険を契約しなければならないのが通例ですが、我々の場合は、新しい物件に変えても補償を移行できる仕組みになっています。通常の保険商品としてはこれは不可能であり、他社様商品との決定的な違いです。

万一に備えることはホストの社会的責任

事故が発生した時に事故にあわれた人のことを考えないといけませんね。運営者の責任として、万一に備えることは社会的責任です。それを認識していない人は闇民泊だろうと何だろうと運営しない方が良いのではないかと思います。

今後、ゲストが部屋を選ぶ際に、万一に対応できる体制があるかどうかは非常に重要な項目になるんじゃないかと思います。私自身、海外へ行くときにクレジットカードに付帯する海外旅行傷害保険があるとはいえ、やはり不安に感じる部分があります。海外の民泊物件に泊まって、そういった部分が補償されますとなれば安心できるんじゃないかと思いますね。

一般社団法人民泊民宿協会について

協会会員に提供される損害賠償

①宿泊者が起こした場合の損害を補償
②1日わずか38円の負担、低コストで安心の補償
③クレーム対応相談室も用意

補償される金額および免責額

借家人賠償責任:1事故1,000万円
施設管理者賠償責任:1事故1億円
1事故あたりの免責額:30,000円
※会員への年間総補償額は3億円が上限

入会料金

会費:13,900円
事務手数料:3,240円
※会費には1物件目の補償が含まれます。2物件目以上の補償については、
物件毎に別途13,900/年+事務手数料が必要となります。

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取材協力:一般社団法人民泊民宿協会 代表理事 大坂 登氏、理事 後藤 雄一郎氏