パソナがイベント民泊業務を受託、民間への委託で活性化に期待

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株式会社パソナは、徳島県徳島市より『イベント民泊実施業務』を受託したことを発表した。「徳島市阿波おどり」期間のイベント民泊を推進する事務局の運営や自宅提供者への研修、宿泊希望者の募集等を6月1日より開始する。

先日、パソナは Airbnb との提携により清掃などの民泊関連業務を行う人材育成に取り組むことなどを発表しており、シェアリングエコノミーを活用した地域活性と就労機会の促進に取り組んでいる。

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「徳島市阿波おどり」期間中の具体的な取り組み

  • 自宅提供者の募集・審査
  • 宿泊客の対応方法に関する研修
  • イベント民泊の関連法規等に関する研修
  • 運営事務局の設置
  • 運営事務局による自宅提供者及び宿泊者からの問い合わせ対応

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イベント民泊の必要性と難しさ

「徳島市阿波おどり」は、毎年8月12日〜15日のお盆期間に徳島県徳島市で開催される約400年前から続く日本の伝統芸能の1つ。来場者数は約135万人(2010年)にも達するとされ、開催期間中は遠方から訪れる来場者が宿を予約したくても、どこも満室で予約が取れない状態が続く。

こうしたイベント期間中に自治体主導で行われる民泊を「イベント民泊」と言う。イベント民泊は通常、自治体が自宅提供者を募り、自治体により設けられた一定の要件を満たす宿がイベント民泊を行うことができる。

自治体はイベント民泊を活用することにより、イベント期間中の宿不足を解消することだけが目的ではなく、観光客の滞在期間を延ばすことで経済効果を少しでも拡大させたいという狙いも込められている。

2015年12月には、福岡市で開催された男性アイドルグループのライブイベントに向けて、福岡市はイベント期間中の宿を補う手段として「イベント民泊」を解禁し、自宅提供者を募ったが、民泊実施に至ったのはわずか13件にとどまる結果となった。

この結果に至った要因として考えられるのは2つ。1つは自宅提供者の募集期間の短さだ。同市がイベント民泊活用に関する発表を行ったのは、ライブイベント開催日から約1週間前と非常に短い期間であった。さらに、もう1つの要因として近隣住民の理解を得るなどの同市が設けた要件だ。

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民間企業による運営でイベント民泊活性化に期待

各自治体は突発的に発生する「イベント民泊」のために、専属のスタッフを設けられず、ましてやオペレーション改善やノウハウ蓄積のための積極的な取り組みを継続することは困難であると考えられる。

今回発表されたパソナによる「徳島市阿波おどり」推進のように、自治体からイベント民泊の運営を民泊企業に委託する流れが進めば、全国自治体のイベント民泊を横断的に行うことができるため、オペレーションの効率化や実施効果の拡大を期待することができる。

住宅宿泊事業法案が施行され、民泊に関するルールが明確になればこうした動きは活発化していくことが期待できる。

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参照:「「徳島市阿波おどり」期間のイベント民泊を推進/パソナ 徳島市『イベント民泊実施業務』 自宅提供者の募集・研修等を実施