Airbnbの発表データ2015年と2016年を比較、成長の陰に見えるものとは

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世界最大手の民泊ブッキングサイトのAirbnbは、24日、「日本における短期賃貸に関する活動レポート」を発表した。今回の発表で、2016年にAirbnbコミュニティがもたらした経済効果が約9,200億円にものぼり、前年比で1.7倍と大きく成長しているとし、また、Airbnbに掲載されるリスティングに宿泊した訪日外国人数は、370万人と全体の約15%に達し、Airbnbが訪日外国人の選択肢として浸透していることを示した。

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2015年と2016年の発表データを比較

経済効果とホストの活動について

 項目 2016 2015
コミュニティによる
経済活動
4,061億円 2,363億円
経済効果 9,200億円 5,207億円
Airbnbリスティングに
宿泊した訪日外国人の数
370万人 137万人
Airbnbホストの
年間収入額
100万4,830円 122万2,400円
Airbnbホストの
年間貸し出し回数
89泊 101泊

冒頭の通り、経済効果は非常に大きな伸びを見せている。同サービス掲載のリスティングに宿泊した訪日外国人数は1年で200万人以上伸び、OTAにおけるAirbnbの存在感が非常に強くなっていることがわかる。

一方、ホストの年間収入額については、20万円以上落ち込み、年間貸し出し数は10泊以上下げている。やはり、リスティング数の増加が影響しているのではないかと考えられる。今後もリスティング数が増加を続けるのであれば、同様に下降が続くことが見込まれ、住宅宿泊事業法へAirbnbが対応した際には、もっと大きく低下すると予想される。

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比較:Airbnbを利用した訪日ゲストの上位5ヶ国・地域

順位 2016 2015
1 韓国 アメリカ
2 中国 中国
3 アメリカ オーストラリア
4 香港 韓国
5 台湾 香港

この比較によりわかることは、訪日外国人の上位国とAirbnb利用の訪日ゲストの上位国が非常に近い数字になっていることだ。2016年は、中国、韓国、台湾、香港の順に多く、今回の発表データは非常に近しい結果となっている。Airbnbがアメリカ発祥のサービスであるため、現在では利用者が多いものの、今後は近隣のアジア圏ゲストの割合が増加し、訪日外客数のシェアと似たものになるのではないだろうか。

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日本政府観光局 H29年1/17報道発表資料より

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人気エリアは特に大きな変化なし

順位 2016 2015
1 東京 東京
2 大阪 大阪
3 京都 京都
4 福岡 福岡
5 札幌 札幌
6 那覇 那覇
7 名古屋 名古屋
8 広島 広島
9 沖縄 神戸
10 名護 沖縄

上位8位までは1年間での変化はなく、9位に沖縄、10位に名護が入ってきたというのみだ。

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まとめ

1年間で、Airbnbの影響範囲・規模は大きく拡大し、今後も成長することが見込まれる。しかし一方で、リスティング数の増加を1つの要因として、ホストが得られる年間収入の減少、宿泊数の低下はリスティングが増える限りは継続することが予想される。住宅宿泊事業法の対応という大きな地殻変動による影響も出てくるだろう。

AirbnbがOTAとして台頭したことで民泊が一般化しつつあり、これからはよりホテルと同等のサービスレベルを求めるような「ゲストの変化」が強く見られるようになるのではないだろうか。民泊の収支化には、英語対応だけではなく、韓国語、中国語での対応が必須となってくるだろう。

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参照:「<日本における経済活動レポート>2016年のAirbnbによる日本経済の押し上げ効果は9,200億円

参照:「<日本におけるホームシェアリングに関する活動レポート>Airbnbによる日本経済の押し上げ効果は5,207億円